1980年代の中国DL[2]中国製電気式ディーゼル機関車 東風2 DF2
p
北京豊台西操車場で入換中です.1986.5

p
北京豊台西操車場ハンプにて.1986.5

東風は中国国産の電気式ディーゼル機関車シリーズにつけられた型式名です.アルファベット表記の DFとは日本のDFの意味(6動軸のDL)とは違い、東風の中国語ピン音(ローマ字)DONG FENGをあらわします. たまたま東風シリーズはすべて6動軸なのでややこしくなっています.[" 東風"は中国の勢いを表す言葉として企業名やクルマ名、兵器名などによく使われています.三国志で諸葛孔明が言ったという故事成語「万事倶備 只欠東風(準備万端、後はチャンスを待つだけ)」あたりから来ているのかもしれません.]

東風2型(DF2)は元々アメリカのアルコ社製のRSD-1型を基とするソ連のTEM-1型の中国版で、重入換機として使われています. 正確な製造開始時期は不明ですが、東風1と東風3の間の型式なのでおそらく1960年代でしょう.他の東風型と同じく大連工場製です.
いわゆるセミ・エンドキャブ型で、 軸配置C-C、エンジン6E207型(1020ps/850r.p.m.)、全長16.9m、重量113t.最高速度95km/hとなっています. 139両+αが製造され、主に中国南部の主要都市で入換に使われているということですが、北京周辺でも見られました.オリジナルがアメリカ製だけに、グリーンの中国標準色でもまったく野暮ったさがありません.
現在も地味に各地で入換、小運転に使われているはずです.

snext top top