54p
17時07分軽井沢駅発車.運転は先頭のEF63型運転台からの総括制御だが、非常時の機関車単独操作弁、いわゆる単弁の操作とEF62独自の機器類の監視、客車への暖房用電源MGの管理などのために横川機関区の機関士さんが乗務する. EF63の運転手さんとは大きなレシーバーを通して、リアルタイムにやりとりを交わしている

55p
17時29分11.2kmの急勾配区間を22分かけて下り、602列車急行「白山」は横川駅に到着した.停車時間は僅か3分!補機EF63の2両は即切り離されて闇の中を足早に待避線に逃げて行く.
私たちもご挨拶もそこそこに取材を終えて客車に戻る.そこで吃驚、車内は指定席まで含めて立ち客も居るという超満員だった.終着上野駅到着は19時30分の予定.
※急行「白山」601・602列車(上野-金沢)は、金沢-直江津が富山第2機関区のEF81.直江津-上野が長野運転所のEF62(横川-軽井沢はEF63×2が補機)が牽引していました.


この取材は1971(昭和46)年11月末.翌1972年3月改正で客車急行「白山」が特急に格上げの上、横軽協調運転用の489系に置き換えられるということで、 急行仕業EF62の機関車乗務員の作業の様子をルポルタージュ形式で追うというものでした.(RJ誌1972年2月号掲載)
当時定期運転の昼行客車急行は、全国でも「白山」(上野-金沢)、「十和田1号」(上野-青森)、「ニセコ1・3号」(札幌-函館)の3往復のみ.すでに希少的な存在になっていました.

END (2006.8.26)

top top